2024年度活動報告
2025年5月21日
1 事業の成果
日本点字普及協会は、視覚障害者及び一般市民に対して点字の普及・啓発活動を行うために2013年度から活動を開始しました。
2024年度に実施した事業は以下のとおりです。
サイトワールドでは、点字考案200年事業推進実行委員会の構成団体として企画に参加し、午後の部で「今日(11月1日)は、日本点字134歳の誕生日」のテーマの講演会を行いました。
第9回「中途視覚障害者に対する点字学習指導法研修会」を7月に神戸市で実施し、第1回~第9回受講修了者対象にフォロー講習会を11月に実施しました。これらの研修会には2024年度も霊友会「ありがとうこだま基金」の助成を受けました。
そのほか、2017年度に開発した凸面点字器「トツテンくん」の普及を全国各地で会員が行いました。なお、凸面点字器の販売を行う(有)読書工房によると、2025年3月31日までに累計9,415台の販売実績があったとのことです。(2024年度は548台販売)
また、ホームページを維持し、広く点字に関する情報提供を行いました。
2024年度末の会員の状況は、次のとおり。
個人正会員 30、団体正会員 5、個人賛助会員 5、団体賛助会員 2
2 事業内容
1.特定非営利活動に係る事業
A.視覚障害者への点字の普及に関する事業
(1) 中途視覚障害者に対する点字学習指導法研修会の開催
実施に当たっては、霊友会「ありがとうこだま基金」の助成も受けました。
a.第9回
期日 2024年7月2日(火)・3日(水)
会場 兵庫県福祉センター 202会議室
共催 社会福祉法人兵庫県視覚障害者福祉協会
特定非営利活動法人 日本点字普及協会
受講者 14名(修了証授与 14名、累計125名)
講師 原田良實氏
b.フォロー研修会
日時 2024年11月28日(木)
会場 新宿リサイクル活動センター 2階A・B会議室
受講者 13名
講師 原田良實氏
(2) 凸面点字器普及事業
2017年度に完成した凸面点字器の普及を図る活動を行いました。
(3) Lサイズ点字普及事業
点字を触読できる視覚障害者を増やすため、引き続きLサイズ点字の普及を図るとともに、Lサイズ点字プリントサービス(実費徴収)を団体正会員の「にじの会」協力のもとに実施しました。その結果、個人、施設・団体、企業などからの依頼を受け、29件10,041枚(累計265件、54,838枚)のプリントサービスを行うことができました。
(4) 中途視覚障害者向け資料「点字の書き方」の内容について、引き続き検討を行いました。
B.一般社会への点字の普及・啓発に関する事業
(1)一般向け点字学習用啓発資料普及事業
親や教師が、子どもと楽しみながら気軽に点字を学ぶことができる点字学習用啓発資料「点字の世界へようこそ」をホームページ上で公開しています。この啓発資料を活かすため、希望者に点字一覧表・啓発資料を郵送で配布しました。
また、当協会が所有する凸面点字器を会員に貸し出す「凸面点字器貸出事業」を行い、会員が全国各地で行う点字普及事業の一層の充実を図りました。
a.希望者に点字一覧表・啓発資料を郵送で配布
個人 28名(累計206名) 団体 4団体(累計75団体)
配布部数36部(累計358部) 点字資料配布部数 2部(累計65部)
b.会員向け凸面点字器貸出事業
1件 東北・北海道・新潟ブロック研修会 30台 9月12日・13日
(2)ホームページによる点字普及事業
インターネットを通して点字の普及を図るため、ホームページの運営を引き続き行いました。
(3)イベントによる点字普及事業
a.点字考案200年記念事業として「近未来の点字の役割を展望するつどい」の開催に参加・協力しました。
日時 2024年7月20日(土)13時30分~16時30分
会場 大阪市・玉水記念館中ホール及びオンライン(Zoom)
主催 点字考案200年記念事業推進委員会
内容
第1部 アメリカで開催された“Getting In Touch With Literacy”に参加された方々からの報告と質疑、及び点字や触知能力が果たす役割についての近未来における展望についてディスカッション。
第2部 最新の点字ディスプレイの実機体験会。
b.サイトワールドにおいて、点字考案200年事業推進実行委員会の構成団体として企画に参加しました。午後の部に、「今日(11月1日)は、日本点字134歳の誕生日」のテーマで講演会を行いました。
日時 2024年11月1日(金)
会場 すみだ産業会館 9階 会議室4
講演
1.「パソコン点訳のこれまでの歩みとこれから」
テクノツール株式会社 大鐘俊也氏
2.「豊かに広がる点字の可能性~パソコン点訳の普及に感謝して~」
ロゴス点字図書館 木川友江氏
(4)点字サインの点検
全国各地の点字サインが適切であるかを機会あるごとに点検しました。
(5)全会員による全国各地での点字普及活動
全会員が全国各地で機会あるごとに点字普及のための活動を行いました。